そのイケメン、オタクですから！

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「去年とは別の学校みたいですね」
3階にある生徒会室からグラウンドに目を向けると、色とりどりのテントが並んでいる。

去年は作品展ばかりだった各クラスも、お化け屋敷やらバルーンアートやら、楽しそうなお店が並んでいた。

「留愛のクラスって何するんだっけ？」
及川先輩に尋ねられて「えーっと、後で見に来て下さい」とごまかす。

不審そうな顔をしたけど、他の人に声をかけられた先輩は深く突っ込まなかった。

「及川くん、2年2組のテントの場所が違ってるみたい」
「及川、実行委員の松木が今日休みらしいけど、どうする？」

生徒会長として最後の仕事になる文化祭。
皆から頼りにされている及川先輩は、すごく忙しそうなんだよね。

私はとりあえず午前中はクラスの当番だからそろそろ行かなくちゃ。

苦々しい顔をしてるよっちゃんの手を引いて生徒会室を出る。
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