そのイケメン、オタクですから!
やっぱり七味入れてやればよかった。
後ろでぶつぶつ呟いていたら、先輩が手にしていたスマホを机の上に置いて代わりにカップを手にした。
黒いシンプルなスマホ。
画面はすぐに黒くなったけど、その前に映し出されていた待ち受けが目に焼き付いた。
青一色。
「サンキュ」
お礼、言えるんじゃない。
だったらすぐに言えばいいのに。
……でも今は、他に気になることがある。
この画面、見たことがある。
思い出そうと頭を抱えたら「苦っ!お前俺にインスタントコーヒーなんか淹れやがって。しかもどんだけ粉入れたんだよ。コーヒーもまともに入れられねーのかよ。馬鹿」と睨まれた。
カチンと来た。
何にも教えようとしないで一方的に怒るとか、どんだけ性格悪いのよ。
「気に入らないなら私が飲みますから」
カップを取り上げようとした私を「もういい」と言って振り払う。
きっとすごくまずいだろうに、何を思ったのか全部飲み干した。
「もう一回淹れて来い」
後ろでぶつぶつ呟いていたら、先輩が手にしていたスマホを机の上に置いて代わりにカップを手にした。
黒いシンプルなスマホ。
画面はすぐに黒くなったけど、その前に映し出されていた待ち受けが目に焼き付いた。
青一色。
「サンキュ」
お礼、言えるんじゃない。
だったらすぐに言えばいいのに。
……でも今は、他に気になることがある。
この画面、見たことがある。
思い出そうと頭を抱えたら「苦っ!お前俺にインスタントコーヒーなんか淹れやがって。しかもどんだけ粉入れたんだよ。コーヒーもまともに入れられねーのかよ。馬鹿」と睨まれた。
カチンと来た。
何にも教えようとしないで一方的に怒るとか、どんだけ性格悪いのよ。
「気に入らないなら私が飲みますから」
カップを取り上げようとした私を「もういい」と言って振り払う。
きっとすごくまずいだろうに、何を思ったのか全部飲み干した。
「もう一回淹れて来い」