クリスマスの奇跡
僕と君の絆
君は覚えてるだろうか?
あの約束を…。
君が幼稚園の頃、僕にむかって、
「私、この子と結婚する!」って言ってくれたよね…。僕とっても嬉しかったんだ!だからその日を待ってたんだけど…
最近はバタバタと忙しそうな君。
ちっとも僕に構ってくれなくなった。
なんだか中学で気の合う友達ができたみたいで。それは僕にとっても嬉しいことだけど…ちょっと寂しいな…。
また昔みたいに遊んでよ!
君が学校から帰ってくると真っ先に迎えにいくのにガン無視…。僕と結婚するんじゃないの??それでも僕は君のこと好きだから君のそばに居るよ!
君が嬉しい時も悲しい時も辛い時もそばに居させて。そして、僕にいろんな話してよ!言葉は通じないけど、言っていることはわかるから!7年以上一緒にいるんだよ…!そりゃわかるさ…。
ガチャ…あ、君が帰ってきた!
僕はいつものように出迎えた!
相変わらず君はガン無視だが、そんな君の眼には涙が写っていた。
僕は君の部屋の前で座ってると君が諦めたかのように部屋に招き入れてくれた。
僕が入った途端泣きじゃくる君…。
僕、なんか、悪いことしちゃったかな?
そう考えてると君は僕を抱きながら、泣きながら
「タロウーー。ごめんねえー。」と僕に謝ってた…。僕、君に嫌なことされてないんだけど…と思っていると…
「私のせいでタロウの背中濡れちゃった…。泣いちゃってごめん…」って泣きながら言っていた。僕が人間だったらどんな言葉をかけてあげれただろう。
何があったか聞けただろう…。自分が言葉を話せないのが悔しい…君を慰めることすらできない。クゥーンと鳴き声をあげるのが精一杯だ。
「タロウ…心配してくれてるの?ありがとう。実はさ、友達に裏切られて悲しかったの。一緒に遊んだし、1番大事にしててずっと信じてたのに…。イジメられてたら助けてくれた。そんなにいい子だったのにとうとう仲間に入れて貰えなくなっちゃった…。理由聞いたら障害あるから、同情で付き合ってあげただけ。って言われちゃった…タロウ…障害あったらダメなの?教えてよー」と君は全てを話してくれた。確かに君は障害がある。だが、さほど酷いものではないと僕は思う。それに君はその障害を克服しようと努力してる。
だから、君をバカにする奴や障害をバカにする奴は本当に大嫌い!
僕じゃ君を笑顔にすることはできないのかな…喋れたらなぁ…僕が人間だったら…そんなこと考えてるとどこからかサンタの妖精が現れた。そんなに喋りたいなら喋れるようにしてあげようか?と聞いてきた。僕は秒で頷いた。いや、正確にはびっくりして頷いてしまったと言った方が正しいだろう。すると、妖精は泣いてるこの子が君との約束を口にしたら君は少しの時間だけ喋れる。と勝手に条件をつけ消えていった。
幸いなのかわからないが君には妖精が見えてなかったみたいで安心した。
でも、君があの約束覚えているわけないよな…君はまだ泣いていた。信じてた友達に裏切られたんだ。そりゃ悲しいよな…動物の世界には裏切るという行為がないから詳しくはわかんないけど、君と僕は共に生活してるからなんとなく悲しいというのはわかるよ。僕でいいならなんでも相談のるよ。僕に全て感情ぶつけてよ!するとまた君は自分の障害のことを責める。
「タロウ…私おかしいのかな…明日から学校行きたくないよ…もう助けてくれる人もいない…。友達のいない学校なんかつまんないよ…。私また失敗しちゃった…。タロウのずっと一緒にいたいよ…。今まで構えなくてごめんね…」と泣き続けてた。それから
「タロウ…覚えてる?あの約束…結婚するってやつ。タロウが人間だったら本当に結婚できたのに…。犬じゃ駄目なんだって…。でも私はもうタロウと結婚したって思ってるから!」
そう君が叫んだと同時に僕は心の中だけでもちろんといった筈だと思ってたが目の前の君の驚いた表情を見る限り言葉として出てきたみたいだ。試しに聞いてみる。
「僕の声聞こえる?」
そう問うと、君は驚いたまま頷いた。
そして、
「タロウ、、なんで話せるの…?夢みたい。嬉しい!」と泣いてた顔が笑顔になった。
あー、これが期間限定じゃなければなぁ…と思ったのが伝わったのか、君は
少しだけ話せれただけでも嬉しいからいいよ。と言っていた。そして、悩みをもう一回打ち明けてくれた。
今度はちゃんと言葉で相談に乗れる。
僕はずっと言いたかったことを言った。
「君はおかしくなんかない。自分に気になるとこがあり、それを直そうと努力している努力屋さんなだけだよ。もっと自分に自信持って!」
そう言った。したら君は苦笑いしながら
「はは、そう言ってくれるのタロウだけだよ。でも、自信はもてない。私を否定し続ける人がいなくならない限りはね。せっかく応援してくれたのにごめんね」
と切なそうな表情を浮かべる君を僕はどう慰めていいだろうか。喋れるようになったとしても出来ることは限られてる。抱きつくことさえできない。何故なら身体は犬のままだからだ。
うーん、この身体じゃ学校とか一緒に行けないものなのか。てか、話すのも少しの時間って曖昧すぎだろ。まだ、僕、話せれてるし…。っと思った瞬間だったまたあの妖精が現れた。
「どうだ?話せるようになって。そろそろ時間なんだが…多少の融通は聞かせるぞ。我は優しいから」
と言われた。なら
「はい。凄く良くて凄く悲しかったです。話せれても抱きつくことさえできない。人間は言葉以外でも語っているんですね。僕はわがまま言いません。このまま元に戻してくれても構いません。ただ、願うならば、願うならば、一日だけ、身体も言語全て本当の人間にしてくれませんか?」
「ふん、わがまま言わんと言いながら言っとるではないか…。」
「はは、面目ない。やっぱ不可能ですか…悲」
「我はまだ何も言ってない。一日だけなら願いを叶えてあげよう。ま、我からの一日早いクリスマスプレゼントだ。決して後悔のないようにな」
そう妖精は言って闇に消えていった。
横を見ると疲れたのかいつの間にか君が眠っていた。
布団めくれている。掛けてあげようと思ったが僕はまだ犬だ。明日じゃないと人間にならない。そう思っていた。
すると何かに気がついたかのように君は僕を見て、タロウ…?と不思議そうに聞いてきた。そうだよ。どうしたの?と聞くと、タロウ…人間…タロウ…人間…と頭が故障したかのように言う君。僕は?となって近くにあった鏡をみるとなんでか茶髪のショートカットでくせっ毛があり、輪郭は丸みはあるものの可愛い系男子みたいな感じでパーツは整ってるけどなんかあどけない感じの人間の姿になっていた。そんな僕を君はずっと見てた。
僕はなんか急に恥ずかしくなって、
「あんま、見ないで…」と小声で言うと
「ご、ごめん…タロウを擬人化したらこんな可愛くなるって知らなかったから!」と非現実な状況ではなく僕の可愛さに驚いたみたいだ。
「はは、君らしいね。でも、これで一緒に学校行ける!」と言うと君はまた表情曇らせて
「タロウ…転入した?してないなら行けないよ…。私としては行きたいけど。」
と悲しそうに笑う。
僕が話すようになってから君はよく悲しそうな顔をする。そんな顔が見たくてなった訳じゃないんだけどな…
んー、転入はしてないから無理か…人間の世界は複雑なんだな。結局犬は犬にしかなれないのか…ご主人様を助けることさえできない。なんかいい方法ないかな…と考えてると君が突然思いついたように
「学校に入るのは不可能だけど登下校は一緒にしよ!それなら大丈夫!」と勝手に決めつけてしまった。
でも…僕は不安だった。中に入った途端イジメが酷くならないか…。君は大丈夫!って言うけど…僕は心配なんだ。そんなこと考えてたって答えは見つかるはずもなく…朝が来た。
君は僕と登校できるのが嬉しいのか朝からテンション高い。
たわいもない話をしながら学校についた。僕は君に頑張ってね!と言って手を振ろうとしたら周りの生徒さんからタロウ君、なんで帰るの?転校生帰ったらダメだよwなどの声が聞こえる…僕は?となった。が、妖精の話によると僕は転校生として君の学校に行けることになってたみたいだ。
君もなんでみんなタロウの存在知ってるんだろう?と不思議そうな感じだ。
だから僕は最高級のスマイルで
「ま、クリスマスだしね!」といった後、
「 君と学校生活送れるなんて最高のクリスマスプレゼントだ。ありがとう!」
といった。
本当に今年のクリスマスは非現実だが、最高のクリスマスだった。
このクリスマスプレゼントの期限が来たとしても君がずっと笑顔で過ごせることを祈って…
end
あの約束を…。
君が幼稚園の頃、僕にむかって、
「私、この子と結婚する!」って言ってくれたよね…。僕とっても嬉しかったんだ!だからその日を待ってたんだけど…
最近はバタバタと忙しそうな君。
ちっとも僕に構ってくれなくなった。
なんだか中学で気の合う友達ができたみたいで。それは僕にとっても嬉しいことだけど…ちょっと寂しいな…。
また昔みたいに遊んでよ!
君が学校から帰ってくると真っ先に迎えにいくのにガン無視…。僕と結婚するんじゃないの??それでも僕は君のこと好きだから君のそばに居るよ!
君が嬉しい時も悲しい時も辛い時もそばに居させて。そして、僕にいろんな話してよ!言葉は通じないけど、言っていることはわかるから!7年以上一緒にいるんだよ…!そりゃわかるさ…。
ガチャ…あ、君が帰ってきた!
僕はいつものように出迎えた!
相変わらず君はガン無視だが、そんな君の眼には涙が写っていた。
僕は君の部屋の前で座ってると君が諦めたかのように部屋に招き入れてくれた。
僕が入った途端泣きじゃくる君…。
僕、なんか、悪いことしちゃったかな?
そう考えてると君は僕を抱きながら、泣きながら
「タロウーー。ごめんねえー。」と僕に謝ってた…。僕、君に嫌なことされてないんだけど…と思っていると…
「私のせいでタロウの背中濡れちゃった…。泣いちゃってごめん…」って泣きながら言っていた。僕が人間だったらどんな言葉をかけてあげれただろう。
何があったか聞けただろう…。自分が言葉を話せないのが悔しい…君を慰めることすらできない。クゥーンと鳴き声をあげるのが精一杯だ。
「タロウ…心配してくれてるの?ありがとう。実はさ、友達に裏切られて悲しかったの。一緒に遊んだし、1番大事にしててずっと信じてたのに…。イジメられてたら助けてくれた。そんなにいい子だったのにとうとう仲間に入れて貰えなくなっちゃった…。理由聞いたら障害あるから、同情で付き合ってあげただけ。って言われちゃった…タロウ…障害あったらダメなの?教えてよー」と君は全てを話してくれた。確かに君は障害がある。だが、さほど酷いものではないと僕は思う。それに君はその障害を克服しようと努力してる。
だから、君をバカにする奴や障害をバカにする奴は本当に大嫌い!
僕じゃ君を笑顔にすることはできないのかな…喋れたらなぁ…僕が人間だったら…そんなこと考えてるとどこからかサンタの妖精が現れた。そんなに喋りたいなら喋れるようにしてあげようか?と聞いてきた。僕は秒で頷いた。いや、正確にはびっくりして頷いてしまったと言った方が正しいだろう。すると、妖精は泣いてるこの子が君との約束を口にしたら君は少しの時間だけ喋れる。と勝手に条件をつけ消えていった。
幸いなのかわからないが君には妖精が見えてなかったみたいで安心した。
でも、君があの約束覚えているわけないよな…君はまだ泣いていた。信じてた友達に裏切られたんだ。そりゃ悲しいよな…動物の世界には裏切るという行為がないから詳しくはわかんないけど、君と僕は共に生活してるからなんとなく悲しいというのはわかるよ。僕でいいならなんでも相談のるよ。僕に全て感情ぶつけてよ!するとまた君は自分の障害のことを責める。
「タロウ…私おかしいのかな…明日から学校行きたくないよ…もう助けてくれる人もいない…。友達のいない学校なんかつまんないよ…。私また失敗しちゃった…。タロウのずっと一緒にいたいよ…。今まで構えなくてごめんね…」と泣き続けてた。それから
「タロウ…覚えてる?あの約束…結婚するってやつ。タロウが人間だったら本当に結婚できたのに…。犬じゃ駄目なんだって…。でも私はもうタロウと結婚したって思ってるから!」
そう君が叫んだと同時に僕は心の中だけでもちろんといった筈だと思ってたが目の前の君の驚いた表情を見る限り言葉として出てきたみたいだ。試しに聞いてみる。
「僕の声聞こえる?」
そう問うと、君は驚いたまま頷いた。
そして、
「タロウ、、なんで話せるの…?夢みたい。嬉しい!」と泣いてた顔が笑顔になった。
あー、これが期間限定じゃなければなぁ…と思ったのが伝わったのか、君は
少しだけ話せれただけでも嬉しいからいいよ。と言っていた。そして、悩みをもう一回打ち明けてくれた。
今度はちゃんと言葉で相談に乗れる。
僕はずっと言いたかったことを言った。
「君はおかしくなんかない。自分に気になるとこがあり、それを直そうと努力している努力屋さんなだけだよ。もっと自分に自信持って!」
そう言った。したら君は苦笑いしながら
「はは、そう言ってくれるのタロウだけだよ。でも、自信はもてない。私を否定し続ける人がいなくならない限りはね。せっかく応援してくれたのにごめんね」
と切なそうな表情を浮かべる君を僕はどう慰めていいだろうか。喋れるようになったとしても出来ることは限られてる。抱きつくことさえできない。何故なら身体は犬のままだからだ。
うーん、この身体じゃ学校とか一緒に行けないものなのか。てか、話すのも少しの時間って曖昧すぎだろ。まだ、僕、話せれてるし…。っと思った瞬間だったまたあの妖精が現れた。
「どうだ?話せるようになって。そろそろ時間なんだが…多少の融通は聞かせるぞ。我は優しいから」
と言われた。なら
「はい。凄く良くて凄く悲しかったです。話せれても抱きつくことさえできない。人間は言葉以外でも語っているんですね。僕はわがまま言いません。このまま元に戻してくれても構いません。ただ、願うならば、願うならば、一日だけ、身体も言語全て本当の人間にしてくれませんか?」
「ふん、わがまま言わんと言いながら言っとるではないか…。」
「はは、面目ない。やっぱ不可能ですか…悲」
「我はまだ何も言ってない。一日だけなら願いを叶えてあげよう。ま、我からの一日早いクリスマスプレゼントだ。決して後悔のないようにな」
そう妖精は言って闇に消えていった。
横を見ると疲れたのかいつの間にか君が眠っていた。
布団めくれている。掛けてあげようと思ったが僕はまだ犬だ。明日じゃないと人間にならない。そう思っていた。
すると何かに気がついたかのように君は僕を見て、タロウ…?と不思議そうに聞いてきた。そうだよ。どうしたの?と聞くと、タロウ…人間…タロウ…人間…と頭が故障したかのように言う君。僕は?となって近くにあった鏡をみるとなんでか茶髪のショートカットでくせっ毛があり、輪郭は丸みはあるものの可愛い系男子みたいな感じでパーツは整ってるけどなんかあどけない感じの人間の姿になっていた。そんな僕を君はずっと見てた。
僕はなんか急に恥ずかしくなって、
「あんま、見ないで…」と小声で言うと
「ご、ごめん…タロウを擬人化したらこんな可愛くなるって知らなかったから!」と非現実な状況ではなく僕の可愛さに驚いたみたいだ。
「はは、君らしいね。でも、これで一緒に学校行ける!」と言うと君はまた表情曇らせて
「タロウ…転入した?してないなら行けないよ…。私としては行きたいけど。」
と悲しそうに笑う。
僕が話すようになってから君はよく悲しそうな顔をする。そんな顔が見たくてなった訳じゃないんだけどな…
んー、転入はしてないから無理か…人間の世界は複雑なんだな。結局犬は犬にしかなれないのか…ご主人様を助けることさえできない。なんかいい方法ないかな…と考えてると君が突然思いついたように
「学校に入るのは不可能だけど登下校は一緒にしよ!それなら大丈夫!」と勝手に決めつけてしまった。
でも…僕は不安だった。中に入った途端イジメが酷くならないか…。君は大丈夫!って言うけど…僕は心配なんだ。そんなこと考えてたって答えは見つかるはずもなく…朝が来た。
君は僕と登校できるのが嬉しいのか朝からテンション高い。
たわいもない話をしながら学校についた。僕は君に頑張ってね!と言って手を振ろうとしたら周りの生徒さんからタロウ君、なんで帰るの?転校生帰ったらダメだよwなどの声が聞こえる…僕は?となった。が、妖精の話によると僕は転校生として君の学校に行けることになってたみたいだ。
君もなんでみんなタロウの存在知ってるんだろう?と不思議そうな感じだ。
だから僕は最高級のスマイルで
「ま、クリスマスだしね!」といった後、
「 君と学校生活送れるなんて最高のクリスマスプレゼントだ。ありがとう!」
といった。
本当に今年のクリスマスは非現実だが、最高のクリスマスだった。
このクリスマスプレゼントの期限が来たとしても君がずっと笑顔で過ごせることを祈って…
end