うそつきなあなたへ

それから忙しく慌ただしい数か月が経って、やっと仕事が落ち着いてきた。
人として最低限の生活しかしていないので心はずたぼろだ。

お母さんの温かいご飯が食べたい。
そういえば、最後に実家に帰ったのっていつだっけ。

とりあえず仕事はやり遂げたし。少しのんびりしようっと。


私は、有給を使って実家に帰ることにした。
何年ぶりかの地元。


それはじめじめとした梅雨が終わり、日差しが強くなってきて、夏が始まろうとしていた季節だった。
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