うそつきなあなたへ
「ここから出れば、すぐに外に出られる。気をつけるんだよ、愛しい君」
「あなたとは、ここでお別れなの?」
「ぼくは、ここに縛れているんだ。罪を償うまではここから出られない」
「寂しいわ」
「ぼくも寂しいよ。けれど、ぼくは罪を償い、愛しい君はもといた世界に戻る。そういう運命だ、さあ行きなさい、早くしないと本当に大切なものが見えなくなってしまうよ」
「もとの世界に戻れても、またあなたに会いにきてもいい?」
「もちろん、大歓迎だよ。いつでも待ってる」
少女は、それからもう一つだけどいい