うそつきなあなたへ

「ちょっと意地悪したな。とりあえず飲んでもう少し寝ろ」

「もういい。何もいらない」

「俺が悪かったって、もう少し何か口にしないと体に悪いぞ」

「悪くなったっていい。あなたに指図されたくないわ」

はーーっと旅人は息を履いてから、意外と頑固だなとつぶやきました。

「じゃあ、あんたがもとの世界に生きて戻れるために、口にしろ。生き延びるためには、ときにはズルしないといけないときがある。それが今だ」

拗ねていた少女ですが、旅人が最もなことを言うのでやっと口にしました。しかし、さきほどと同じ物なのに、罪悪感が混じって複雑な味がしました。

「そう拗ねるな。今は俺の言うことを聞けないだろうか、いつか大きくなれば言葉の意味が分かる。まだあんたが幼いだけさ」

「一生そんな日がこないわ」

「本当に可愛くないやつだな、おい」

反抗していた少女でしたが、心の中はぐるぐると混乱していました。
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