ブスも歩けばイケメンに当たる⁉
5.ブスは可愛くなると
…目が覚めると、いつものように、春人のドアップ。
毎朝のように見ているはずなのに、毎回発狂しそうになる私。
「…だって、キレイなんだもん」
ボソッと呟く。
こんなキレイな顔の春人に溺愛される私は、もしや珍獣ではないかと、思わずにいられない。
まだ眠る春人を起こさないように、そっと起き上がると、いつもの場所に置かれてる筈の物を手探りするも、ソレは無く、仕方なく立ち上がる。
パキ。…パキ???
柔らかな物を踏んだ筈なのに、なんでそんな音が。
しゃがみこみ、めくってみると。
「…うわっ。どうしよ…」
一個しかないのに。
「…桜子?」
目を覚ました春人が、むくりと起き上がって、ベッドの下にしゃがみこむ私に問いかけてきた。
「…春人~」
半泣き顔で、春人の目の前に、ソレを差し出した。
「…あ、あ~あ、予備は?」
「…これ一個しかないです」
私の答えに、春人はため息をついた。
「…ド近眼なのに」
「…メガネ無いとか、無理だろ?」
「…会社まで辿り着ける自信ありません」
「…だろうな」
…結局、今日は、メガネ無しで過ごす羽目に。
「…昼休みに連れてってやるから」
「…すみません、お願いします。…ところで」
「…何?」
「…この手は、離した方がよくありません?」
出勤中も、社内に入っても、繋がれた手は離されず。
私のオフィスの前で、ようやく止まった。
「…怪我せずに着いただろ?」
「…」
そうですけど…
目は見えてなくても、雰囲気でわかること。
異様なほど、好奇の眼差し。痛すぎますが。
「…昼休みに来るから」
「…はぃ…お願いします」
春人がいなくなってからも、その眼差しは収まらず、俯き加減で、デスクについた。
「…君、誰?」
「…へ?」
…直属の上司に言われ、きょとんとする。
毎朝のように見ているはずなのに、毎回発狂しそうになる私。
「…だって、キレイなんだもん」
ボソッと呟く。
こんなキレイな顔の春人に溺愛される私は、もしや珍獣ではないかと、思わずにいられない。
まだ眠る春人を起こさないように、そっと起き上がると、いつもの場所に置かれてる筈の物を手探りするも、ソレは無く、仕方なく立ち上がる。
パキ。…パキ???
柔らかな物を踏んだ筈なのに、なんでそんな音が。
しゃがみこみ、めくってみると。
「…うわっ。どうしよ…」
一個しかないのに。
「…桜子?」
目を覚ました春人が、むくりと起き上がって、ベッドの下にしゃがみこむ私に問いかけてきた。
「…春人~」
半泣き顔で、春人の目の前に、ソレを差し出した。
「…あ、あ~あ、予備は?」
「…これ一個しかないです」
私の答えに、春人はため息をついた。
「…ド近眼なのに」
「…メガネ無いとか、無理だろ?」
「…会社まで辿り着ける自信ありません」
「…だろうな」
…結局、今日は、メガネ無しで過ごす羽目に。
「…昼休みに連れてってやるから」
「…すみません、お願いします。…ところで」
「…何?」
「…この手は、離した方がよくありません?」
出勤中も、社内に入っても、繋がれた手は離されず。
私のオフィスの前で、ようやく止まった。
「…怪我せずに着いただろ?」
「…」
そうですけど…
目は見えてなくても、雰囲気でわかること。
異様なほど、好奇の眼差し。痛すぎますが。
「…昼休みに来るから」
「…はぃ…お願いします」
春人がいなくなってからも、その眼差しは収まらず、俯き加減で、デスクについた。
「…君、誰?」
「…へ?」
…直属の上司に言われ、きょとんとする。