ラズベリーな恋模様(A・T)
「へっ?再現?」
「そう。あの時の再現」
「で、でも、それって……」
あの時を再現するってことは、つまり、そういうことは……。
「いやっ、無理無理無理!!だ、だってあの時……」
「いーじゃん。もう付き合ってるんだし」
「で、でもっ!」
「1年記念日だし」
「それでも!別に再現する必要な……」
再現する必要ない、と言い終わる前に、あの時みたいに連也くんに腕を引っ張られた。
「ひゃっ……!」
そして、押し倒される。
連也くんに馬乗りになられて、見下されているあたし。
段々顔を近付けてくる連也くんに、あたしは両手を顔の前に出して必死に拒否する。