君に、会いたい
分かれ道に来た。
突き当たって左が万智の家の方向。右が私の家の方向。

「じゃあ、ここで」
先に私が言った。

「いや、送るよ」
「大丈夫だよ、近いし」

「…じゃあ、ここで」
万智が一歩引いた。


何だか少しの間、沈黙が流れた。

「じゃあね、おやすみなさい」
「じゃあ、また連絡する」


万智に背を向け、歩いた。


今日は、いい1日だったな。なんて振り返りながら。


結婚も祝えて、万智とも普通に話が出来た。




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