ハナ に アイ を 注ぐ 。
彼らが通う 手毬高等学校 ( テマリ ) は直人の家から比較的に近いのだが、それでも電車を使わなければならない。
それは、結も同じなのだが、直人と結の家は逆方向に位置している。
つまり、乗る電車が違うのだ。そして学校の最寄りの駅のホームは別々となっていて2人は自然と改札で別れなければならない。
「 じゃ、 また明日。 」
いつもと同じように改札に入り、結の方を見て、直人はそう言った。
いつもなら 「ばいばい」と笑顔で返してくれるのだが、
今日は違った。
結は少し俯いて、改札を入ってすぐの所で立ち止まっている。
「 どうした? 」
心配になり声を掛けてみると
「 なおとってさ、 私の事好き ? 」
突然の質問に少し驚く直人だが「とりあえず邪魔になるから」と結に言って、端に移動した。
「 突然どうした? 」
「 別に .. 。 ねえ、 好き? 」
「 好きだよ。 」
本当の事だ。