あなたがここにいる奇跡
「かのんちゃんは、強いよ、運動会したくても我慢してるんだよ」

あの時のあのフォローは救いになってたのか、今では笑っちゃうけど、小学生だったもんな、それなりに私を守ってくれてたんだ。

ねぇ、太樹、私はわかってたよ、昔からあなたのその優しさに、私の体のことで同情なんかひとつもしないあなたに恋をしてたことは伝えちゃいけなかった。いつ、なくなっちゃうかわかんない命のままで、あなたと恋人にはなりたくなかったから。
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