蘭蝶
安心してそう意味を込めて湊の背中を撫でる


そのうちまた眠ってしまった湊


抱きつかれたままだから誰かに見られたら恥ずかしいけど今は私がこのままがいいと思ってる


「…やっぱ、寝顔可愛い」


整った顔に長い睫毛が影を落としている寝顔


「ちょっとくらい良いよね?」


誰に許可を取るでもなくそう呟いて湊の綺麗な肌に触れる


「…湊…」


湊「…んっ……美玲?」


起きたのか私の名前を呼んだ湊


正直耳元で喋らないで欲しい


「く、くすぐったい」


そんな私をお構いなしでぎゅっと抱きしめる湊


湊「美玲……美玲」


「湊…ごめんね、寂しい思いさせて…」


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