蘭蝶
不意にトントンと遠慮気味にドアを叩く音が聞こえた


「はい」


湊「俺。入ってい?」


ドア越しに聞こえる湊の声


「うん」


外に聞こえるように返事する


入ってきたのは湊一人で


湊「咲達今倉庫行ってる。流石にずっと幹部が居ないのはマズイしな?」


「そうだね」


そう私が返事すると


「…伶、ちゃんと寝てるな」


湊は私の腕の中に居る伶を見て安心したように笑った


「…うん」


湊「美玲が寝てる間コイツあんまり寝らんなかったみたいなんだよな…」


「…そう。」


そう言えば…


「私どのぐらい寝てた…?」


恐る恐る聞くと湊はまだ知らなかったのかとでも言いたげな視線を送ってきた


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