俺様副社長のとろ甘な業務命令
「凄いって、何が凄いんだよ」
「えっ、あ……あの、副社長も前に会ったことがある友達が、私の一つ年上なんです。それで、誕生日が早生まれで一月だから同じだなぁって」
「……ふ〜ん」
「あ、で、もしかしたら誕生日近かったりって思ったから。何日、なんですか?」
そこまで言った時、急に上体を起こした副社長が私の真上に迫った。
驚いて仰向けをなった私の顔の左右に手をついて、真顔でじいっと見下ろしてくる。
「教えない」
「え……」
「他の男のこと考えてる奴には、教えないって言ってんだよ」
「え、いや、そういうつもりじゃなくて、っ!?」
話を終わらせるかのように、顔を近付けた副社長は、いきなりカプッと私の下唇に噛み付く。
甘噛みに声を制されると、そのまま濃厚なキスに持ち込まれていた。
唇を割って次第に深くなる口付けにまた体も思考も蕩けだす。
キスを終わらせた副社長は、覆い被さるようにして私の耳元に唇を寄せた。