俺様副社長のとろ甘な業務命令


今回の若い女の子向けの新商品は、今現在自社から出ているコスメよりもより手が届きやすい、お小遣いやバイト代でも買いやすい価格帯の、プチプラコスメというのが最大のポイント。

お手頃価格にするのはもちろん、女の子が持っていてウキウキできるという『CHiC make tokyo』のブランドカラーはしっかり残した商品を作るというのが目標になっている。


私がメイクに興味を持って集めだしたのも、高校生の時だった。

どんなメイクが自分に合うのか研究したり、流行りのアイテムを集めたりするのが楽しくて仕方なかった。


メイクをすると、気分が上がること。

自分に自信が出る、メイクには不思議な力があること。

女の子はメイクをすることで誰でも可愛くなれること。

いつからか、私のコスメが大好きな気持ちは、それを提供する人になりたいという強い想いに変わっていった。


女の子たちが毎日を素敵に彩れる、そんなものを世に出す仕事に携わりたいと思うようになった。


今日は、その想いを叶えるための大事な第一歩を踏み出す日。


心の中で「よし!」と気合いを入れ、食事を終えたトレーを返却し、お店をあとにした。


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