光と雪
そっと光里は僕の頭を肩に押し付けた。
「…?!」
「…無理、しないで…」
「…あたしのこと頼っていいから…だから溜め込まないで…お願い。」
最後の“お願い”には何か力が込められていた。
光里の心音を聞きながら
赤ちゃんが母親の心音聞くと落ち着くって、何か分かるかも。
そんなこと思いながら
ポツリ…ポツリと、語り始めた。
僕の…過去を、…。
決して同情が欲しいわけではなかった。
一緒に泣いて欲しいわけでもなくて…
僕を抱き締めた時に気付いた。
光里にも、人生のハンデを背負ってる。
僕と同じように…。
だから知って欲しいと思った。
僕のハンデを。