光と雪
「吐き気…?ないけど…」
「けど?」
「…頭痛…みたいのならある」
最近だけじゃなかった。
ずっとずっと前から。
「明日…病院おいで…。検査代はあたしが出すから。お母さんかお父さんも連れてきなさい」
意味が分からなかった。
「…検査受けるの?」
隣りに座っていた鈴未さんは立上がり片手を頬に手を添えて…
「約束して…絶対来るって…」
「わかった…」
ぎこちなく答えた僕には明日の不幸なんて分かりもしなかった。
明日には地獄の底へ………行くことなど。
今よりもっと深い…
苦しみの果てへと。