『 』

〜Shota side〜

ミスした、ミスした、ミスした!!!なんで、美樹のことを勝手に話したんだ俺は。そりゃ誰だって怒るわ。怒らなくても、俺は怒るは。嫌だわ。同棲…同居してたとしても、んな個人のことをペラペラ話されたら。なんで、俺がやられて嫌なことを美樹にやったんだ。それだけで頭の中はグルグルだし、あの怯えた美樹。見たこともなかった。いくらいじめを受けてたとしても、怯えた顔なんて見たこともない。クソ。『友達になってほしい』って言われたばっかなのに。浮かれすぎてた。
そんなことを思いながら無我夢中で向かったのはアノ教室。でも居なくて、屋上にも行ったが居なく、なんとなく行ってみた職員室。
「失礼します」
そう静かに言って入ったら、副担任と目が合って、そこには美樹もいた。
やべっ。そう思っている職員室のドアに隠れてしまった。
美樹は見つけたもののどうしていいのか分からないままそこにいた。
すると、
「友達って何?」
という美樹の質問。
「友達な…辞書引けばいいんだろうけど、そういう問題じゃないよな」
「うん」
「友達か。難しいな」
「……」
「人それぞれだけど、俺の場合は、人生をちょっと楽しくしてくれる存在かな。それと、実はな…」
「うん」
「俺の周りにいる奴も友達なのか分からないんだ」
「え」
「まぁ、死ぬ時にコイツらがいてくれてよかったって思えばそれは友達だったのかなぐらいに思ってる」
「そんなんでいいの?」
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