私の彼氏は超肉食系

その通りである。

経済的な理由から医者への道を進めなかった私は、彼から貰った生活費を切り詰め医大受験に備えて蓄えていた。

さらに手切れ金まで貰ったことで１０年は掛かると踏んでいた準備期間がわずか１年半になった。

「イヤです。嘘で塗り固められた俳優なんて職業が嫌いなんです。あんな男は抹殺されればいいんです。」

彼を応援している自分にある女性の姿が重なり、思わず強い調子で言い放ってしまった。

店長と喋っていると時々、こんなふうに本音を吐露してしまうことがあるからイヤ。

　　　　　☆

こんなふうに私の日常が戻り、何れ彼が欲望に負け我慢できなくなったら、私の元へ戻ってくるはずだった。

まさか、今言ったことが現実になるとは思ってもいなかった。