私の彼氏は超肉食系
「知ってらしたのですね。」

黒塗りのハイヤーからひとりの女性が降りてくる。

最近、良く見る女性のストーカーさん。

私のストーカーは彼女を含めて数人居る。

偶に週刊誌の記者が混じっているが眼光が鋭くストーカーとは区別がつく。

今までのストーカーは男性ばかりで女性のストーカーは目立っていた。

常時数人のストーカー諸氏が居るので、その誰かが警察に通報してくれたのだと思ったのだが違うらしい。

使えない奴らである。

私がストーカーを放置しているのは週刊誌の記者を排除してくれるからなのだが、こんなに使えないのなら通報したほうがいいのかもしれない。

近くで見るとさらに美人だ。

背筋がピンと伸びて何かしらの迫力さえ感じられる。

私よりは年上みたいだが、和重のお父さんの秘書という年齢じゃない。

しかも仲が良さそうだ。

これはひょっとして。

「和重の婚約者さんですか?「ちょっと待て!」」

< 148 / 307 >

この作品をシェア

pagetop