私の彼氏は超肉食系
「何とか単位のほうは確保しましたので、来年の映画は何とかなりそうです。」

映画やテレビドラマのオファーはひっきりなしにきているが悉くプロデューサーが断ってくれている。

芸能事務所の社長は『もったいない。』ってボヤいているけど。

「違うわよ。体調の方は大丈夫って聞いているのよ。あれから調子悪くなってない?」

誘拐事件のほうかな。

「なんかプロデューサーったら、私のお母さんみたいですね。」

「そうね。貴女が娘だったら、どんなにか・・・あれっ・・・前にもこんな事を言った気がするわ。」

「ええありましたね。」

あの時は嘘臭いと思ったが今はそうでもない。

いつでも傍にいてくれて凄く優しくしてくれる。

あの男よりも余程肉親に近い。

そういえば、伸吾さんが話をしたいと言っていたが何のことだろう。

こちらも成人しているんだからもういい加減に会わなくてもいいと思っているが、法律上の権利うんぬんは向こうの方がプロで何も言い返せない。

いい加減、こちらも弁護士を雇うなどしたほうがいいのかもしれない。
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