私の彼氏は超肉食系
東山さんは『お菓子屋芸能ステーション』に出演していた専門家のひとりで、ご多分に漏れずイチユリストだ。
確か専門は芸能史。
芸能史と言っても今の芸能界とは違う能や歌舞伎の歴史の専門家だったはずだ。
「『西九条れいな』さん・・・この度はご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。」
謝ってくれるということは全面的に旦那さんの味方というわけでもないのか。
今までの西海会長の言動からすると旦那さんにベタ惚れって感じだったのに。
「アナタ! 今度という今度は愛想が尽きました。お守りにしていた離婚届だけど。既に私の分は記述してあります。判を押してください。」
「おおやっと、その男と手を切る気になったんだね。」
西海会長が嬉しそうだった。
「嘘だろ。君が僕と別れるなんて。・・・僕は騙されたんだ。その女に!」
元社長が私を指差す。
「私の『れいな』さんがアナタを騙す。はっ。天がひっくり返っても、有り得ないわ。笑わせないで。この娘はお医者さまになるために一生懸命なのよ。いくら素晴らしい女優だと言っても、私たち凡人には手が届かない存在なの。年1本の映画で拝見できるだけで満足すべきなの。わかった!」
そういえば初めて会ったときから、こういうノリの人だった。
確か専門は芸能史。
芸能史と言っても今の芸能界とは違う能や歌舞伎の歴史の専門家だったはずだ。
「『西九条れいな』さん・・・この度はご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。」
謝ってくれるということは全面的に旦那さんの味方というわけでもないのか。
今までの西海会長の言動からすると旦那さんにベタ惚れって感じだったのに。
「アナタ! 今度という今度は愛想が尽きました。お守りにしていた離婚届だけど。既に私の分は記述してあります。判を押してください。」
「おおやっと、その男と手を切る気になったんだね。」
西海会長が嬉しそうだった。
「嘘だろ。君が僕と別れるなんて。・・・僕は騙されたんだ。その女に!」
元社長が私を指差す。
「私の『れいな』さんがアナタを騙す。はっ。天がひっくり返っても、有り得ないわ。笑わせないで。この娘はお医者さまになるために一生懸命なのよ。いくら素晴らしい女優だと言っても、私たち凡人には手が届かない存在なの。年1本の映画で拝見できるだけで満足すべきなの。わかった!」
そういえば初めて会ったときから、こういうノリの人だった。