私の彼氏は超肉食系
さてどうしようか。

「東山さん、そこまで我慢しなくても大丈夫。貴女は私の友達よ。そうね1ヶ月に1回30分だけ会う権利をあげるね。その30分はどういう風に使ってもいいわ。電話を掛けてきてもいいし、何処かで会ってもいい。」

まあ関係を迫られたからって、女性同士なんだから子供ができるわけじゃないから、大丈夫よね。

かなり上から目線の提案だが、これくらい力関係の差をはっきりしておかないと付け込まれたら最後よね。

「『西九条れいな』さんが私の友達。」

「そうよ。生涯の友達よ。友達の握手をしましょう。」

ようやく彼女が腕を解いてくれて、握手をしてくれた。

     ☆

「『れいな』ちゃん、全ての破片は拾いきれていないと思うけど、スマートフォンの残骸。拾ってきたわよ。」

会議室で話し合いの間に『中田』さんとカオリお姉さまに旧社屋の屋上に落ちたスマートフォンを取りにいってもらったのである。

「でも、こんなものどうするんだい? どこに持っていっても修理できないと思うけど。」

『中田』さんも不思議顔だ。

それもそのはず、カオリお姉さまに頂いた袋の中身は、左上の角から落ちたらしく液晶が割れるどころか、スマートフォン自体が完全に折れ曲がってしまっている。

「そうね。こんなになってしまっては、どうしようもないわね。」
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