私の彼氏は超肉食系
「何をしているんだい?」

今、私は『お菓子屋』さんが運転する車で、彼のマンションへ向かっているところである。

「明日、大学で課外授業があるので、その予習を。すみません。こんなときに・・・。私に取っては医大での勉強も大事なんです。」

いくら空気が読めない振りで『お菓子屋』さんの信頼を失える状況だと言っても、流石にこの状況下で最優先ですとは言えない。

だが『お菓子屋』さんの娘さんの今の状況は全く分からないのだ。

今から勝手な想像だけで頭でシミュレーションしても仕方がない。

どの道、出たとこ勝負なら時間的余裕がある今は勉強を優先したい。

「すまない。僕のせいで君の時間を取ってしまって・・・。もしかして、これ以上仕事が増えるとヤバいのか?」

「ええまあ、出来れば細く長くお付き合い頂けると有り難いですね。」

それで話が途切れたので予習に戻る。

相手は呆れているかもしれない。

それで仕事が減ってしまうなら、それはそれでいい。

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