魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
人通りの少ない道に出たのが運の尽き。
ガラの悪い人たちに捕まってしまった。
「こーんな時間に外に出るとさぁ、危ないよ?」
「俺らみたいなのがウジャウジャいるしねぇ〜」
「違いねえ!ぎゃはははっ」
さりげなく掴まれた腕は、振りほどこうにも敵わない。
力強いそれは、もはや握っていると言っても過言ではないほど私の腕を締め付けてくる。
跡が、残りそうだ。
ああ、どうしようか。
逡巡しているうちに話は飛躍していく。
「誘ってるってことでオッケー?」
「つーかそれ以外ないっしょ。こんな時間にこんな場所でさぁ」
「じゃ、遊んでくれる?オネーサン」
口調はさり気なく、優しい装い。
けれど有無を言わせないという確かな意志を感じて、背筋が冷たくなった。
本当に、なんて運が悪いの。