魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
5.戯は許しを請う卑見
ひと時の安息
* *
「アサヒ、ご飯できたよ」
「いつもありがとう。アリサの料理はやっぱり一番だ」
「私はアサヒのご飯が大好きなの。だから今度はアサヒが作ってね」
「うん、メニューを考えておくよ」
あれから日は経って、私たちの関係も大幅に変わった。
今では日々が変化の毎日だ。
そんな、初々しくも仲睦まじい光景に水を差す人が若干一名。
「てめえら俺のこと忘れていちゃついてんじゃねえぞ。他所でやれ他所で」
「いいではないですかっ。ご飯を作ってあげているんですから」
「おい、前提条件がまず違うわボケ。
居候で、加えて追われてる身のお前らを置いてやってることに感謝しろ」
私の気丈な返しに、すかさず突っ込むシロウさん。