魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
「はあ……」
ため息ばかり多くなっている気がする……。
きっと気のせいではない、うん。
どうしたものか、と頭を悩ませていると。
「おう、どうした」
強面お兄さん、シロウさんの登場です。
そうだ、アサヒとギクシャクする原因は私にあったとしても、大本はそもそもこの人が作り出したのではなかったか。
つまり元凶は……
「っ…どうしてくれるんですかっ!」
当たらずにはいられない。
情けないことに、私には今の感情を発散できる方法など攻める以外に思いつかないのだ。
当然、目が点状態のシロウさん。
「おい、俺何かしたか」
首を傾げて真面目に考え込んでくださるのは結構なことですが……
正直に訳が分からないと態度で示されてしまえば、それ以上私も何も言えないわけであり。