魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜

「っ…！」


ちゅ、と軽く触れる程度のキスが降りてきた。



突然のことに目をパチクリさせる私を見てふっと笑うアサヒ。


ふ、不意打ち……！


真っ赤になって、下を向くと頭上から降りてきたのは優しい声と言葉。



「大丈夫だよ」


見上げた先。


今度こそ交わった視線。


私を安心させるように、彼は言う。


「僕はアリサが好きだから。だから……ね」



「心配しないで」と言われている気分だった。


実際そうかもしれないけれど。


私だけ落ち込んでいるみたいでなんだか悔しいな、と思った。



アサヒは不安になったりはしないのだろうか。


むくれて視線を合わせると、思っていることが伝わったのだろう。


アサヒはふう、と一つため息をつく。