魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
いっぱい好き、もっと好き、ずっと好き
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よく晴れたある日の休日。
今日は突然の天候の変化もない、稀に見る過ごしやすい日だと天気予報でも言っていた。
絶好のお出かけ日和だ。
昨日から泊まりでアサヒの家に来ていた私は、窓の外を眺めて「よし」と呟いた。
「お待たせアリサ。今日は冷やし中華だよ」
「わあ、美味しそう!」
お盆を両手に、にこやかに現れた美青年は食卓に昼食を並べていく。
目鼻立ちから始まり、指の一本まで、世界中の精巧なパーツをはめ込んだような容姿。
いつ見ても綺麗な彼は、私だけを見るただ一人の人。
この人に似合うもの……いや、アサヒなら何でも映えるとは思うけれど。
食事の合間にアサヒに視線を送りながら考える。
「どうかした?アリサ」
「…っな、何でもない、です…」