魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
せせら笑うアサヒに、シロウさんは呆れ顔。
「アサヒ、後をついて来てたの!?」
「はは、例え話だよ」
本当に例え話なんだろうか。
とはいえ、私にはそれを信じるしか術はない。
私がアサヒを疑うことはないけど、シロウさんは大いに疑っているらしい。
「さあ、アリサ。帰ろうか」
「うん。シロウさん、また買い物に付き合ってもらえたら助かります」
「あー…まあ、気が向いたらな」
なぜだか微妙な表情で頷かれた。
早く行け、と言わんばかりのシロウさんに頭を下げて別れた。
アサヒの差し出してから手を自然に取って、帰路に着く。
ソファーに座るアサヒに導かれるまま、隣に座った。
「さて、僕の可愛い姫様は今日一日何をしていたのかな」
ぎくり、と体が揺れる。
どうやらアサヒには嘘をつけないらしい。
仕方なく、今日買ったものを鞄から出した。