魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
僕たちを見ない奴らも、好意を向ける奴らも。
全員鬱陶しい。
僕にはアリサさえいてくれたらそれでいい。
歯車は止まってしまえば誰かに回してもらわないと動かない。
誰にも触れてもらえないのなら、そのまま錆びて朽ちるまで。
だけど。
僕はアリサ以外の手を求めてなどいない。
アリサが僕の世界を動かす中心であり、全て。
彼女がいないと機能しない自分は世間一般で言われるはみ出し者。
“異常者”なのだ。
アリサがいればそうは言われない。
また、アリサも僕がいればそうは捉えられない。
互いに必要な存在だから僕は、アリサを求め続ける。
これまでも、今も。
そしてこの先もずっと。
僕はアリサに囚われる——。