魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜
きっと、彼女と同じ日に生まれた僕の誕生日を、一番祝ってくれるのは彼女だろう。
祝福と笑顔を目一杯くれるのは、アリサだろう。
“異常者”
そう呼ばれた自分が、生まれてきても良かったのか。
そんな問いすら打ち破るアリサが僕は、この世で唯一、ただ一人。
本当に、大好きだ——。
「アリサ……!」
「え、ぅわっぷ…っ!」
愛しい彼女をこの手に閉じ込めて、折れそうなほどきつく、けれど壊れないよう自重して。
ぎゅっと抱きしめた。
ああ、心の底から愛おしい。
この想いはいつからだろう。
気付いた時にはもう好きだった。
他の何も考えられないほどに、愛していた。
こんな僕を世間はおかしいと思うだろう。
けれど、そんなものはどうでもいい。