イジワルな彼と夢みたいな恋を?
「お・お・た・さ・ん?」
デスクに肘をついてる私を覗き込むようにアユちゃんが声をかける。
「…何?」
ちらっと視線だけを送り、直ぐに興味無さそうに外す。
「計算書、できましたよ」
珍しく語尾を伸ばさすにA4の紙切れを振った。
「…ああ、はい」
手の平を上に向け、受け取る。
ぼぅっとしたまま文字の書いてある紙面を眺め、(ん〜?)と目を疑った。
「これ、なんの計算書?」
正の字が幾つも手書きされた紙面。
軽く見積もっても十個以上は並んでるようだけど。
「それ、大田さんの溜め息の数で〜す!出先から帰ってきて、幾つ吐いたかを書いてたの〜!」
「えっ!」
「気づいてないんっすか!?ずっと息吐いてばっかだったの」
「呆れるなぁ〜」
「ぼんやりし過ぎれすよー、大田さん」
ゆとりちゃん達にニヤリと微笑まれた。
私は三人に見られてることなんて、全く気づいてなかった。
「…まさか、それをずっと数えてたってこと!?」
その証拠がこれ!?
「五十六回も吐くなんて『恋煩い』じゃないんですかぁ〜?」
「そう言えば、帰ってからずっと遠い目れすよねー」
「なんっすか?初恋でも掘り起こしてたんっすか?」
橘君の言葉に、カッと頬が熱を帯びた。
「そ、そんなことある訳ないでしょ!」
怒鳴ってる時点で図星だとバレるような態度を取ってしまった。
デスクに肘をついてる私を覗き込むようにアユちゃんが声をかける。
「…何?」
ちらっと視線だけを送り、直ぐに興味無さそうに外す。
「計算書、できましたよ」
珍しく語尾を伸ばさすにA4の紙切れを振った。
「…ああ、はい」
手の平を上に向け、受け取る。
ぼぅっとしたまま文字の書いてある紙面を眺め、(ん〜?)と目を疑った。
「これ、なんの計算書?」
正の字が幾つも手書きされた紙面。
軽く見積もっても十個以上は並んでるようだけど。
「それ、大田さんの溜め息の数で〜す!出先から帰ってきて、幾つ吐いたかを書いてたの〜!」
「えっ!」
「気づいてないんっすか!?ずっと息吐いてばっかだったの」
「呆れるなぁ〜」
「ぼんやりし過ぎれすよー、大田さん」
ゆとりちゃん達にニヤリと微笑まれた。
私は三人に見られてることなんて、全く気づいてなかった。
「…まさか、それをずっと数えてたってこと!?」
その証拠がこれ!?
「五十六回も吐くなんて『恋煩い』じゃないんですかぁ〜?」
「そう言えば、帰ってからずっと遠い目れすよねー」
「なんっすか?初恋でも掘り起こしてたんっすか?」
橘君の言葉に、カッと頬が熱を帯びた。
「そ、そんなことある訳ないでしょ!」
怒鳴ってる時点で図星だとバレるような態度を取ってしまった。