続*おやすみを言う前に
「なんでやねん。流れ的に、ぎゅーからのちゅーのとこやろ。」
「お風呂入ってないし、服昨日のだし。」
「俺そうゆうの気にせんていつも言うてるやん。むしろそれはそれで。」
「うわー、なんか変態!」
「ジェントルマンに何言うねん。」
どんな姿でも好きってことやのに、男心わからん奴や。
好きな女のだらしないとことか、油断して緩んでるとことか、隙があってええなーて感じるのは男なら共感してもらえると思うんやけど。……おそらく。
「お風呂入ってくる!」
麻衣子は背中を向けたまま立ち上がり、浴室の方へすたすた歩いていってしまった。
「一緒に入る?」
「入らない!」
せっかくの土曜の朝。休日は始まったばかりだ。
さて、今日はどんな風に過ごそうか。
最近教師の採用試験の勉強に今詰めてるみたいやし、息抜きにどっか連れてったろか。
昨日のモヤモヤはいつのまにか吹っ飛んだ。送ってきてくれた彼には少々大人気ない態度をとってしまって悪かったかもしらん。
ま、ええか。可愛い可愛い彼女にちょっかい出されへんように牽制や。
DAY 1. END