続*おやすみを言う前に

ドアが開いた。

部屋は暗くしてベッド脇の間接照明だけ点けてある。ゆっくり立ち上がる。顔が熱くて前が見れない。


「勝手に部屋入ってごめんね。」

「いや、それはええけど。え?その格好…。」


世の中の女の子みたいにストレートな表現は出来ないけれど。


「前に言ってた裸エプロンは無理なんだけど、その、なんていうか。」


白いレースのキャミワンピは太ももがほぼ丸出しになるくらい短くて、生地は究極に薄くて、お揃いの下着もするっと透ける。


「ちょっとでも喜んでもらえたらいいなって思って。」


熱い。顔が、腕が、心臓が、指先が。


「めっちゃえろい。やばい。」


湯上がりの火照った体温が、Tシャツを通して伝わってくる。首元からはボディソープの匂い。

私も、拓馬の背中に手を回す。


「なんやねん急に。俺を刺激してどないしよっちゅーねん。」


顎先で頭をぐりぐりされた。見えないけれど、笑ってくれているのがわかる。


「いつも、誘って、とか言うから。」

「言うから?」

「……がんばってみた。」

「うん。つまり。」

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