続*おやすみを言う前に
「ね、拓馬のこと待ってたらおなか空いちゃった。カツカレー食べよ。」
「ちょっと待って。」
その薄着の胸がつぶれるくらい、更に強く抱きしめる。
「もうちょっとこのまんまおらせて。」
じわじわと、麻衣子の体温と重なったところから身体が軽くなっていく。
苛々してたんも疲れがとれなかったんも、結局はこんなシンプルなことで解決出来たんやな。
「どうしたの?」
「癒されるなあ、と思って。」
顔見て、話して、ふれて。
小さなひとつひとつが、大事でなくてはならないものになっていたんだ。