続*おやすみを言う前に
「なー、今日こっちで寝るやろ?」
洗面所で歯磨きをしていたら、先に寝支度を終えていた拓馬が甘えた声で後ろから抱きついてきた。
夕方一緒に買い物に出た時に、二人とも頑張ったんやから奮発しよ!という拓馬の一言でちょっといいワインとチーズを買って、さっきまで飲んでいた。
程良い酸味の赤ワインは飲みやすく、結局二人で一本を開けてしまった。そのせいか体温が高くて、鼓動が早まる。
「うん。」
「早よ来て。待ってる。」
去り際にこめかみ辺りにキスされた。唇がふれたところまでも熱い。
ちょっと、酔っ払ってるかも。二キロが頭をよぎるけど、今日は拓馬にぎゅっとされて眠りたい。