続*おやすみを言う前に
「でも風邪ひくと麻衣子とちゅー出来んからなあ。」
してやったりの顔。時々意地悪な面を覗かせるところも元通り。
どちらかが体調を崩すことはこれから先もいくらでもあるだろう。その度助け合って守り合って、またお互いが「いつも」に戻れればいい。
そうやって日々を重ねていけるといい。
「あ、焦げとる。」
「ほらー。」
フライパンの蓋を開けた拓馬が言った。
「病みあがりやからなー、しゃーないな。」
「それは関係ないでしょ。」
サンドイッチとヨーグルトとフルーツジュースと、焦げた目玉焼き。
いただきます、と揃って食べ始める。
今日も一日暑くなりそうだ。
DAY 6. END