神様っ!!
あたしの後ろに回った柊が、一つに結んだ髪をとく。さらりと広がった髪を優しくなでて、後頭部にコツンとおでこをつけた。

「………このほうがいい。髪おろしてるほうが」

「反省してんの?」

少し涙目になってるのを息を吸ってごまかす。

「反省してる。これは俺が払うから。この前のチキン南蛮分で許して」

「……柊がそう言うなら、許してあげる」

はあっと大きなため息が、髪にふれる。

「うん、ありがと」

こそこそと試着室を横切る柊は、

「お金払ったら、また着替えてね」

そういい置いて出ていった。
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