神様っ!!
会社帰りのスーツ姿は正装にあたるので、特別参拝もして個人のお願いを聞いてくれるという神社にお願いをする。
『ぜひぜひ素敵な彼氏をお願いします!!』
なんかもう八方塞がりで、あとは神頼みしか思いつかなかったので、参拝をしたことですっきりした。
いつかは行きたいとか、そんないつも悩むことも勢いで押し切って伊勢神宮に来てよかったな。
心が軽くなって参道でうどんを食べて、赤福と恋愛成就の御守りを買って帰ることにした。
家に帰ると、幼なじみがいた。なんだか家族のように馴染んで夕飯なんぞ食べている。
「ちょっとお母さん、あたしのご飯あるの?」
「あらお帰り。インスタントラーメンならあるわよ」
「なんで実の娘じゃなくて、隣の幼なじみが家であたしのご飯食べてるの?」
「だっていつ帰ってくるかわからないんだもの」
「もうっそれは昨日のことでしょ?今日は帰るって連絡したよね?」
「ご飯作ってから要らないとか言われても勿体ないじゃない。そしたらあんたに会いに来た柊くんが食べてくれたの!やっぱり男の子よね~すっごく美味しそうに食べてくれるの!」