神様っ!!

 つい怒りに任せて柊を睨みつける。

「昨日だけならまだしも、なんで今日もいるわけ?」

「そりゃおばさんが淋しいって言うからだよ」


 話す間ももぐもぐと口は動き、あたしの好物であるチキン南蛮が柊の口へと消えていく。帰りの遅い父や私を待つのは難しいので母はひとりでご飯を食べることが多い。


「だからね話し相手って言っても、なんであんたがあたしの家に上がりこんで、あたしのおかず食べてるのよ! 」

「そりゃ勧められたから」

「ちょっとは遠慮してよね! 」


 鼻息も荒く言い切ると、急須を持った母がお茶をつぎながらため息をついた。


「もう。そんなんだから嫁の貰いてがないのよ」

「違います~~それなら柊のほうがずうっと厚かましいじゃない」

「あらいいのよ。話し相手になってもらってたんだから。あたしが作った料理を誰に食べさせようと自由なの。フラフラして家に居ない娘なんかよりずっと美味しそうに食べてくれるわよ? 」
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