プロポーズは金曜日に
第九金曜日
『……麻里は、なんて言われるのが一番グッと来ますか?』
いつしか聞かれた質問。
『好き。好きって言われるのが一番好き』
手短な私の答え。
『じゃあ僕、口説くときは絶対好きって言いますね』
——金曜日の夜にはいつも蘇る、いつかのこと。
『た……楽しみにしてます』
『はい。楽しみにしててください』
もういつだったかも、どこだったかも、朝なのか夜なのかも覚えていない。
もしかしたら去年のことかもしれない。
伊波くんの家にいるときで、……金曜日だったような、気がする。
そんなふわっとした記憶だけど、交わした会話だけは鮮明に覚えている。
伊波くんは、絶対、と言った。
絶対好きって言うって約束してくれた。
だから私は、伊波くんが好きと言ってくれるのを待っている。
嬉しかった約束を思い出してくれるのを、待っている。
いつしか聞かれた質問。
『好き。好きって言われるのが一番好き』
手短な私の答え。
『じゃあ僕、口説くときは絶対好きって言いますね』
——金曜日の夜にはいつも蘇る、いつかのこと。
『た……楽しみにしてます』
『はい。楽しみにしててください』
もういつだったかも、どこだったかも、朝なのか夜なのかも覚えていない。
もしかしたら去年のことかもしれない。
伊波くんの家にいるときで、……金曜日だったような、気がする。
そんなふわっとした記憶だけど、交わした会話だけは鮮明に覚えている。
伊波くんは、絶対、と言った。
絶対好きって言うって約束してくれた。
だから私は、伊波くんが好きと言ってくれるのを待っている。
嬉しかった約束を思い出してくれるのを、待っている。