毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
―――1F―――

「ありゃ完全に恋煩いだね。
 まっさか、光がね~」
「元気になったらからかってやろっと。
 ププ」
「熱出すなんてさぁ」
「小学生の遠足の前の日か、っての。
 あは。」



光君がすっかり眠りに落ち
ゆっくりと手をほどいてから
光君の部屋をあとにした。

1Fでは、お姉さんたちがファッション雑誌をテーブルいっぱいにならべて、あーでもない、こーでもない、と話をしていた。

「あら、美月ちゃん」
「光、どうだった?」

『まだ、少し熱があるみたいですけど、呼吸も安定してたし、きっと良くなると思います』

「なら、よかった」
「ありがと。なんか、ごめんね」

『いえ』

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