毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
始業前授業が終わると、
「美月ー」と、クラスの女子が
私の名前を呼んだ。

その子は、教室のドアの方を親指でクイックイと差しながら
「き・て・る・よ」
と言った。

見ると、光君がチラっと顔をのぞかせていた。

『っ!』

ガタッと椅子を後ろにズラし、私はドアの方に向かった。
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