毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
「行こ」

光君は、さっと私の前を歩きだした。

『う、うん』

三ツ矢君は、じゃ、という風に
私に軽く手を振った。
私は会釈し、光君の後についていった。



正門を出たところで光君が急に立ち止まり
前を向いたまま 私を見ずに
後ろにいる私に向かって手を伸ばしてきた。

その手を
つかんでいいのか迷っていたら
光君が振り向いて、素早く私の手をつかみ、
また歩きだした。
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