毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
電車がホームにやってきた。
まずい。人が、降りてくる。

私は起き上がろうとした。こんどは広瀬君がゆっくりと背中を支え、起き上がるのを助けてくれた。

電車が止まる。
人が降りてくる。
一瞬ざわざわと騒がしくなるけど、少したつとまた静かなホームになった。

その間、広瀬君は、私の手を、ぎゅっと握りしめていた。

人がいなくなってから
「びっくりした。ほんと、どうしようかと思った・・」
と、つぶやいた。

心配・・してくれてたの・・?
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