毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
『なんか。食べすぎたみたい』

へへっ、と笑うと、
「食べ過ぎた? え?食べ過ぎで腹痛?
 子供ですか? アナタは、子供ですか?
 どうしてここまで。痛くなるまで食べるんですか?
 痛くなったら、なぜ薬を買うとか、近くで休むとかしないんですか?」

はい、ここで広瀬君、息つぎ入りまーす

「僕がいなかったらどうしてたんですか?
 僕じゃなくて、ヘンな男だったらどうなったと思いますか?
 え?
 え?!
 どうなんですか?!」

ここまで言って、ゼィ、ゼィ、と肩で息をする。

へぇ~。広瀬君って、こんなに大きな声が出せるんだ。

私は広瀬君が怒っているのに怖いとは思わず、
それどころか彼の必死な様子を見て、
なんだかほっこり、あったかい気持ちになった。
 
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