毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
それから衣装の準備についてや
当日の進行について、話を詰めて
ひと通り会議が終わったのが19時頃だった。

下駄箱に向かうと、下駄箱によっかかり
皮のカバンを右手で肩にかけ、
広瀬君が待っていた。

「おそい」

『ごめん。まさか待っててくれてるとは・・』

「付き合ってるんだから、当たり前です」

『そ・・か・・』


思わず照れて、うつむく私。

広瀬君は、こういうドキっとするようなことを、いとも簡単に、まるで数学の問題を解くように、サラっと言ってのける。
< 26 / 199 >

この作品をシェア

pagetop