毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
「じゃあさ、もう、コイツのアレ、見たんだ」

―――何?何を言いだすの?!

カズは私の肩に腕をまわしてきて、グイっと引き寄せた。
必死でもがいたけど、カズの腕の力が強すぎて、離れられない。

『離し・・』
「こいつの背中、俺のイニシャルが入ってるの」
『な・・っ!』

更に必死になって抵抗するけど、抵抗すればするほどカズに密着させられて、顔を胸元に押し付けられ、息が苦しくて声が出なくなる。

「なんかの記念日に、オソロで入れたの。
 お互いのイニシャルタトゥー。な!」

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