【完】『けったいなひとびと』
いったいどう受け止めたらよいのやら駿は分からなかったが、
「そんな、一足早くサンタさんが来てプレゼントくれたんだよ」
「…えらいごんたなサンタやな」
「ごんた?」
「まぁ乱暴者とかいたずらっ子とか」
「ごんたなんて、まるで何かのゆるキャラみたい」
さやかはクスクス笑い出した。
「いや社長、そんな笑い事やあらしまへんって」
駿はだんだん冷静になってきたらしく、ようやく我にかえったようだが、
「だってぇ、このぐらいのことやんないと駿にはダメかなって」
「…あ」
ここでようやく、駿はさやかのほのかな気持ちに気がついたようで、
「そういうことやったんですね」
分かると駿も納得したようで、
「そんなん言うてもらわな分からしまへんって…もう、社長ったらたのんますわー」
駿は苦笑いを浮かべるより他なかった。